模試制作室より

2019年8月の神奈川全県模試をふりかえって《志望校選びと計画的な学習のすすめ》

 日に日にすずしくなり、過ごしやすい季節になりました。中学1年・中学2年のみなさんは、部活動や学校行
事、委員会活動などで忙しい中、毎日の学習を進めていることと思います。また、中学3年生のみなさんは、5
か月後に実施される高校入試に向け、中学校で学習した内容の総復習に少しづつ取りかかるとともに、定期テス
トに向けた学習を進めていることと思います。健康に注意して、がんばりましょう。

 8月に実施した神奈川全県模試では、知識の確認に重点を置きつつ、ところどころに応用的な問題を出題を出
題しました。全体の平均点は、以下の通りです。

◇中学1年
英語:71.5点 数学:57.4点 国語:60.6点 計:189.4点

◇中学2年
英語:51.3点 数学:52.3点 国語:58.2点 理科:47.7点 社会:57.2点 計:266.8点 特色検査:40.1点

◇中学3年
英語:41.8点 数学:44.3点 国語:58.5点 理科:43.0点 社会:38.1点 計:225.7点 特色検査:46.5点

 一問ごとの正答率から、共通問題の中から正答率が低めのものを中心に、特徴的な問題について、出題内容や
出題のねらい、求める力などを以下に記載いたします。是非、参考にしてください。

◇中学1年
  ①[英語]問5(イ) 正答率25%〔英作文〕Whatで始まる疑問文
  ②[英語]問6(イ) 正答率37%〔長文読解〕文脈に合った内容を日本語で書く
  ③[数学]問6(イ) 正答率26%〔平面図形〕四角形の面積を求める
  ④[数学]問7(イ) 正答率21%〔空間図形〕展開図の辺の長さを求める
  ⑤[国語]問三(エ) 正答率 5%〔説明的文章〕適する語句の抜き出し
  ⑥[国語]問四(イ) 正答率25%〔資料を含む文章〕グラフと文章の理解と記述
 ①は疑問詞(What/なに)を使った疑問文の作り方の問題です。普通の疑問文ならば「Do you like music?」です
が、何(What)が好きかをたずねるので「What do you like?」になります。②は国語と同じで、指示語(it/それ)
が何を意味しているのかが大切です。同じ語句を繰り返さずに「it」「they」に置き換えるのが英語です。③は
台形なので、上辺・下辺・高さの3つの長さが分かれば計算できます。つまり、ECの部分(高さの一部)さえ分
かれば正解できるのです。目的に向かって学習したことがらの何を活用するのかを問う出題でした。④は、辺A
Dの長さが何と等しいのかを、図からしっかりつかむことから始まります。底面の円の円周の半分+円の直径で
あることが分かれば、あとは正しく計算するだけです。⑤では、まず、傍線部や説明のキーワードに目を付け、
それに近い(言い換えられる)語句・内容が書かれた部分に線を引きます。その中から、空欄に当てはまる部分を
探しましょう。空欄の前後とつながっているかの確認も忘れずに。⑥のような記述問題は、空欄の前後や条件が
正答を作る際のヒントになります。よく読むことと、あきらめずに書くことが大切です。

◇中学2年
  ①[英語]問1(ウ)№2 正答率15%〔リスニング〕英文を聞いて適する語を書く
  ②[英語]問7(オ) 正答率 2%〔対話文読解〕内容に合った英語を抜き出す
  ③[数学]問4(ウ) 正答率12%〔関数〕三角形の面積が等しくなる座標
  ④[数学]問6(イ) 正答率 3%〔空間図形〕円すいの母線の長さ
  ⑤[国語]問二(エ) 正答率25%〔文学的文章〕適する語句の抜き出し
  ⑥[国語]問三(エ) 正答率14%〔説明的文章〕適する語句の抜き出し
  ⑦[理科]問5(イ) 正答率14%〔物理〕浮力の大きさの計算と浮力の変化
  ⑧[理科]問5(ウ) 正答率 3%〔物理〕浮力と重力の差の計算
  ⑨[社会]問4(エ) 正答率32%〔前近代史〕794年~894年の期間のできごと
  ⑩[社会]問4(キ) 正答率21%〔前近代史〕大輪田泊の位置と寝殿造の説明
  ⑪[特色検査]問3(イ)ⅱ 正答率 2%〔数学〕方陣に並んだ数字を求める
  ⑫[特色検査]問3(ウ)ⅱ 正答率 7%〔数学〕乗車率とバスの定員
 ①のリスニングでは、Questionの最初の語句に注意しましょう。この問題では「When(いつ)」でしたので、放
送の中の日時に関する表現に注目します。②の質問は「サヤカのアイデアは何?」なので、サヤカの発言を中心
に、彼女の提案を探すと正解が見つかります。③では、分かっている、または計算できる座標をすべて図に書き
込みます。その上で2つの三角形の面積の求め方を考えてみましょう。手順はやや複雑でしたが、すべて座標を
利用することから始まります。④では(ア)で求めた数式を利用します。おうぎ形の弧の長さ(?)=底面の円周、
おうぎ形の弧の長さ(?)=おうぎ型の半径×2π×おうぎ形の中心角(x)÷360です。底面の円周は12πと決
まっているので、あとは正しく計算するだけです。⑤⑥のような適語の抜き出しでは、まず、傍線部や説明のキ
ーワードに目を付け、それに近い(言い換えられる)語句・内容が書かれた部分に線を引きます。その中から、空
欄に当てはまる部分を探しましょう。空欄の前後とつながっているかの確認も忘れずに。⑦⑧は、物体にかかる
重力と浮力の大きさを表から読み取って考える問題でした。浮力の大きさが物体の水中部分にある体積に関係し
ていることを忘れずに、問題に取り組みましょう。⑨は、まずD~Eが何時代なのかを特定します。次に各選択
肢が何時代なのか、出来事や人物から判断して書き込んでいきます。⑩では都道府県の位置が基礎になります。
大輪田泊は現在の神戸にあります。「○○造」は校倉造、寝殿造、書院造などが大切です。初めて登場した時代
と代表的な建築物を覚えておきましょう。⑪のような問題は、規則性を発見することが第一歩です。この問題で
は、小さな方陣をモデルにして、上下段の数との関係を探る作業が必要でした。【解説動画】で詳しい手順がわ
かるのでご覧ください。⑫には様々な人数と割合が登場します。その一つ一つの意味と互いの関係を整理するこ
とから始めましょう。混乱しないように、数直線などの図や文字式に置き換えて表わす工夫が大切です。

◇中学3年
  ①[英語]問1(ウ)№1 正答率16%〔リスニング〕英文を聞いて適する語を書く
  ②[英語]問7(イ) 正答率18%〔資料等を含む読解〕文とチラシから適する金額を選ぶ
  ③[数学]問3(ウ) 正答率 6%〔関数〕1次関数におけるyの増加量
  ④[数学]問6(ウ) 正答率 2%〔空間図形〕点と三角形との距離
  ⑤[国語]問一(ウ) 正答率16%〔文法〕活用形が同じものを選ぶ
  ⑥[国語]問四(イ) 正答率20%〔説明的文章〕適する語句の抜き出し
  ⑦[理科]問1(イ) 正答率19%〔物理〕電圧と電流の関係のグラフ
  ⑧[理科]問5(エ) 正答率12%〔化学〕酸化銅と炭素の反応割合と計算
  ⑨[社会]問1(ク) 正答率17%〔世界地理〕都市に関する景観の様子と雨温図
  ⑩[社会]問4(ア) 正答率12%〔前近代史〕「水野忠邦」の記入と政策の説明
  ⑪[特色検査]問3(エ) 正答率 1%〔数学〕おまけを含めて何本のジュースを買うのか
  ⑫[特色検査]問4(イ) 正答率 1%〔数学〕4分と9分の砂時計を使って19分を計る手順
 ①の手がかりは空欄の後の「in May(5月に)」だけです。放送の中の「My birthday is May second.」が正答
のヒントになりますが、異なる表現に慣れておくことが大切です。②は資料から情報を読みとる問題です。資料
外に書かれた注意事項が正答に欠かせない条件になる場合があります。すみずみまでしっかりチェックしましょ
う。③④は大設問の最終問題になります。実際の入試でも、正答率の極めて低い問題が見られます。まず、この
前の小設問がしっかり理解できているのか、もう一度確認してみましょう。⑤の文法問題は用言の活用形に関す
る出題でしたが、ここ数年の入試では助詞や助動詞から出題されています。正しい知識と理解、それに基づくト
レーニングが必要な問題です。⑥のような適語の抜き出しでは、まず、傍線部や説明のキーワードに目を付け、
それに近い(言い換えられる)語句・内容が書かれた部分に線を引きます。その中から、空欄に当てはまる部分を
探しましょう。空欄の前後とつながっているかの確認も忘れずに。⑦は並列回路での電圧と電気抵抗と電流の関
係が正しく理解できているかを問うています。直列回路と並列回路のそれぞれの特徴を整理しておきましょう。
⑧は酸化銅と過不足なく反応する炭素、得られる銅の質量の関係を正しく読み取って計算する力が求められまし
た。類題の演習をして慣れておきましょう。⑨は、まず、世界の気候区分の特徴と、それらが赤道を軸にどのよ
うに分布しているのかを覚えましょう。気候区分は、必ず自然環境や農業と結びつけておきましょう。⑩では、
混乱しやすい、江戸幕府の将軍や老中がおこなった改革が問われています。人物の登場した順序、だれが何をし
たのかを、今のうちに整理しておきましょう。⑪のような問題は、規則性を発見することが第一歩です。規則性
には色々ありますが、この出題ではジュースを買い続けるときの「一定のサイクル」でした。⑫のような様々な
組み合わせが考えられる問題では、設定された条件から考えられる組み合わせを絞っていく作業が必要になりま
す。⑪⑫はともに【解説動画】で詳しい手順がわかるのでご覧ください。

 勉強を進めることと並行して、行きたい高校について考えましょう。中学3年のみなさんは行きたい高校を決
定する時期なので、資料で確認したり、インターネットで調べたり、先輩の話を聞いたりしたうえで、学校見学
を欠かさず行い、自分の目と耳を信じて行きたい高校を決めましょう。そして、その高校に合格するため、各教
科であとどのくらいの得点が必要なのか、その得点をとるためには毎日どのくらいの学習を進めていく必要があ
るのかを、大ざっぱでもいいので決定し、実行していきましょう。中学1年・中学2年のみなさんも、興味をも
った学校についてはインターネットで調べたりして、可能な限りその学校に足を運んで、行きたい高校のイメー
ジをつかんでいくようにしましょう。将来、何をやりたいのかを考え、そのための学校選びから始めるのもよい
と思います。
 いずれにしても、自主的に、積極的に行動していきましょう。自分自身の意志にもとづいた行動は、必ず自分
自身への自信につながっていきます。がんばりましょう。

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