模試制作室より

2020年5月の神奈川全県模試をふりかえって《コロナに負けずコツコツ学習!》

 中学3年生になって3か月が過ぎましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、長らく学校がお休みにな
ってしまいました。今回の神奈川全県模試は、感染防止のため、すべての受験者の方にご自宅で受験していただ
きました。このような状況にあっても模擬試験を受験されたみなさんが、学校の再開後に飛躍され、来春の入試
でもご成功されることを願ってやみません。
 神奈川全県模試では、中学校での学習進度に合わせた出題範囲の設定に努めておりますが、年度の初回となっ
た今回だけでなく、次回以降も出題範囲の除外(問題内容の変更)を行ってまいります。また、引き続き多くの
中学生に受験していただくことで、より客観的で適正な判定・診断に努めてまいります。

 5月実施の神奈川全県模試では、少し応用的な内容を含めつつ、基本的な知識が備わっているか、知識を他方
面に活用する力が備わっているかを確認する問題を中心に出題しました。全体の平均点は、以下のとおりです。

英語:56.5点 数学:49.3点 国語:68.1点 理科:48.1点 社会:49.0点 計:271.0点 特色検査:57.9点

 各教科の一問ごとの正答率から、正答率が低かったものを中心に、出題の内容や求める力などを以下に記載い
たします。是非、参考にしてください。

  ①[英語]問5 正答率26%〔英作文〕絵と文から適する英語を書く
  ②[英語]問7(イ) 正答率27%〔資料等を含む読解〕文と料金表から適する金額を選ぶ
  ③[数学]問3(ウ) 正答率 8%〔平面図形〕平行四辺形内の三角形の面積
  ④[数学]問4(ウ) 正答率 5%〔関数〕三角形の面積比
  ⑤[国語]問四(オ) 正答率39%〔説明的文章〕適する語句の抜き出し
  ⑥[国語]問五(イ) 正答率42%〔資料を含む文章〕グラフと文章の理解と記述
  ⑦[理科]問6(イ) 正答率12%〔化学〕質量増加理由の記述、質量比計算
  ⑧[理科]問8(イ) 正答率16%〔地学〕飽和水蒸気量の計算
  ⑨[社会]問1(ク) 正答率10%〔世界地理〕電気自動車保有台数,「ソウル」の記入
  ⑩[社会]問2(カ) 正答率17%〔日本地理〕北陸地方の伝統産業と地場産業
  ⑪[特色検査]問3(ウ) 正答率15%〔論理〕ごみの分別と「3R」の関係
  ⑫[特色検査]問4(ウ)ⅰ 正答率17%〔社会〕都市間の正しい距離と方位
 
 ①の英作文では、空欄の前後の英文と絵に注意しましょう。空欄は、本を読んでいる姉を見つけたはナオミの
発言であり、姉はその本をナオミに見せて「理科の宿題のために動物と植物の本を読んでいる」と返答していま
す。したがって、ナオミは姉に「どんな本を読んでいるの?」といったことを、尋ねたと考えられます。作文と
しては難しくないですが、前後関係の把握が甘いと正解できませんでした。②のような問題では、計算に必要な
情報をしっかり整理することが大切になります。カラオケを、何人で、何時から何時まで行ったのか。どんな飲
食物をいくつ注文したのか。価格表から考えられる必要な情報を、英文の中から丁寧に探しましょう。
 ③と④はともに大設問の最終問題です。2020年の神奈川県入試でも、問3~問7の最終問題の難度が高くなっ
ています。まずは、この前までの小設問が出来ているかを確認し、その克服から始めてみましょう。
 ⑤と⑥はいずれも記述形式の問題でした。やみくもに答えを探したり書き始めたりせず、問題文や文章中から
答えを絞り込むためのヒントを探しましょう。④であれば「~本当に読書を楽しむためには、どれだけ〔Ⅰ〕が
増えていったとしても、...不可能であり、〔Ⅱ〕にとどめておくべきである。」と問題文にあるので、どんなに
「増えいったとしても」無駄なもの、「とどめておくべき」ことを表現している部分を、指定範囲から探すとよ
いでしょう。
 ⑦は、中学校の教科書にも載っている、銅を酸化させる実験に関する記述問題です。そもそも「酸化」とは何
なのかを、しっかりと理解しておきましょう。酸素と化合する比率は金属によって異なり、酸化物の質量が同じ
でも、酸化する前の質量は異なります。その比率は表に示されているので、丁寧に読み取りましょう。⑧は飽和
水蒸気量を計算する問題です。「飽和水蒸気量」と「湿度」の関係、「湿度表」の見方など、理解していること
を活用して解いていきます。近年の入試では、基本の理解とその活用が重要視されています。まず、しっかりと
理解することからスタートしましょう。
 ⑨はグラフの読み取りを前提とした問題です。C国とD国を電気自動車の保有台数を比較すると、実数ではC
国、割合ではD国の方が伸びています。問題には「割合を比較する」とあるので、D国が正解になります。あと
はD国の首都の名前(ソウル)を知っているかになります。⑩は伝統工芸の知識に関する問題です。中学校の教科
書に分布地図が載っているので、おもな伝統工芸品についてその名称と位置をおぼえておきましょう。
 ⑪は家庭科や社会で学習する「3R」についての問題ですが、知識ではなく論理の問題です。ごみを分別する
のは資源として再利用するためですが、「3R」のうち「リデュース」は再利用ではなく削減です。複数の物事
を、一定の基準で分類していく論理力は、特色検査の様々な場面で問われます。⑫は、社会科の学力検査でもよ
く出題される「正距方位図法」に関する問題です。この地図は中心からの距離と方位が正しくなっています。こ
の性質をしっかり理解して会話文を読み直してみると、正誤が見えてくるはずです。

 この時期の学習で大切なことは、自分の弱点を、すべて一気に解決しようとしないことです。弱点はまだたく
さんあるのが普通です。一つにターゲットを絞って、期限を決めて集中的に補強してみましょう。「あれもこれ
も」や「出来るようになるまで」はダメです。「これだけは絶対に」で「今日はテストの前日」のつもりで臨ま
ないと、真剣に取り組まないのが人間なのですから。

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